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2006年11月25日 (土)

思い出の写真⑫

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今回はこの写真からスタートです。さて、この漁師たちはいったい何を捕っているのかな? 解かるかな? わがんねーだろうなあ・・・。これわがったら、そりゃあもう大変な「通」 だべな。場所は伊勢志摩だあ。日本の伝統漁法の1つなんだども・・・

「ハイ、そこまで」 実はこれ、「タコでエビ捕り」 という、実に古風な伝統漁法でありまして、イセエビの天敵はタコである、ということを理解している人にしか出来ない、とても面白い漁なんですね。

捕獲する漁師は、大きくて重い箱メガネをがっちり歯で噛んで海中を覗き、船頭に方向を指示します。この際、エンジン付きの船は使用しません。うっかりビューンとスピードが出たりしたら、えらいこっちゃです。歯がぼろぼろぼろっともげるかもしれないしね。

「お前なに考えてんだ、このアホーッ」 と怒鳴り散らされても、船頭は歯抜けの顔を見て笑うしかないよね。

話を前に戻します。夜行性のイセエビは、昼間は岩の奥に隠れ、長い触角だけ外に出していることがあります。それを上から見つけると、まず生きたタコを縛り付けた長い棒で、イセエビの近くにそっと寄せていきます。

イセエビはあわてて巣穴から外に飛び出すんですね。できるだけ平坦な場所にイセエビを追いやり、やがてもう一本の手で、タモを下ろしていきます。

イセエビは逃走するとき、後方にビューンと飛んで逃げる習性があるので、その位置にタモを用意し、「ほらほらほら・・・」と、天敵のタコを静かに近づけるんですね。そして、「ハイ、一丁あがりー」 ということになるんだなあ。

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この漁法だと、イセエビを傷つけることもないので、いい値で売れるというわけです。日本には昔から、素朴な伝統漁法が沢山あったんだけど、後継者不足と、環境悪化にともない、どんどん姿を消してしまったなあ。さびぃしいなあ・・・

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2006年11月21日 (火)

思い出の写真⑪

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今回は「カクレクマノミ」 ニモちゃんの登場です。この赤ちゃんは体長2センチほど。ちょこまかちょこまかしていて、撮影するのが大変だった。でも、とってもかわいいので、なんとか作品にしたかったんだなあ。

クマノミの仲間は、ぐいっと近づくと意外にイソギンチャクの中に隠れてしまい、なかなか姿を現さないものだ。たとえ現れたとしても、一瞬に姿をくらましてしまう。だが、そこで諦めてはいけない。

ときには一匹のクマノミをアップで撮ることもあるけど、マクロモードではまず難しいと、諦めてはいませんか?

そんなとき、ぼくはどうするかというとですね、まず、クマノミの泳ぐコースを読むんですね。よくよく観察していると、イソギンチャクの中を出たり入ったりしているわけなんだけど、そのコースというのはだいたい決まっているんだよね。

右手の隅に現れ、ツツーッとイソギンチャクの中を通り、次に顔を出すのは真ん中で、ここに一秒ほど静止し、またイソギンチャクに潜って、今度は左手の隅にひょっこり現れ、でもここは0,5秒ほどだから撮影は無理だとして、やがてまた、右手の隅に現れる。

この行動パターンを把握すれば、アップでクマノミの全身を撮ることも可能なわけです。ただ、マクロレンズでクマノミを追うのは至難の技。だから行動パターンを読むんです。

一秒ほど静止するその場所に前もってピントを合わせておきます。生きものの写真は、目にピントがあってなければまず使えない。だから、瞬間芸ではオートフォーカスではかなりむずかしい。

だからマニュアルにして、置きピンというやつで、ファインダーをのぞきながらカメラを前後に動かし、微調整して目にピントがあった瞬間、シャッターを切るんです。これも慣れればなんでもないこと。さあ、まず魚の動きを観察することからはじめてみませんか?

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2006年11月20日 (月)

思い出の写真⑩

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10回目の作品解説に入る前に、ねばっちさんのご意見にお答えします。ブラックライトの照射で、サンゴはダメージを受けないか心配、という件ですが、発光サンゴの仲間は、もともと紫外線から身を守る物質を備えているようです。

そんな話をサンゴの研究者から聞いたことがあります。ですから、数十秒単位の照射なら問題ないでしょうが、水槽などで長いことブラックライトを当てられていたらどうなるのか、今のところぼくには解かりません。ごめん、です。

さて、今回はマレーシアのラヤンラヤンで撮影した、ウメイロモドキです。この魚は本当に美しい。とにかく上品です。よく見ると、顔もかわいらしく、泳ぎもじつにしなやか。

でもね、いつも突然に現れるから結構あせります。さらに、あたふたしている間に、じゃあねー・・・と、さっさと帰ってしまうんです。「これからって言うときに、なんだよー、あんまりだべー」 と、叫んでもおわりだー。

なーんか、肩透かしを食ったみたいで、急に若い頃の苦い思い出が、よみがえってしまうんですね、これが・・・。

カメラはオリンパスの、キャメディア5050.自然光だけど、ISOは64にセット。シャッターは160分の1秒、絞りはF4で撮ってます。

ウメイロモドキのような、美しい流れを見せる群れには、低速シャッターで、群れと同じスピードでカメラを振る、「流し撮り」 も期待できますね。このときは、群れの形がバラバラで、どこを撮っていいのか悩みました。

でも美しい群れです。ダイビングでこの魚に出会うと、すっごく幸せな気持ちになるんだけど、みんなはどうだろうね。

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